口から摂取された炭水化物などの糖は、通常唾液や小腸での消化酵素によって吸収できる形に消化され、体内に吸収されます。
グルコバイはこの小腸での消化酵素の働きを阻害する薬です。
これによって、糖が吸収されないため血糖値の上昇が抑えられます。
グルコバイは処方箋医薬品であるため、その使用方法は、処方した医師によって指示され、薬剤師が説明しますが、医師、薬剤師は厚生労働省の認可した用法・用量に基づいて、具体的な方法を決定します。
この厚生労働省の認可を受けた添付文書によれば、成人用量は薬効成分として、通常1回100mgを1日3回、食直前に服用します。
食直前とは、おおよそ食事の5分前と考えられております。
1回50mgから服用を始めて、副作用が出ないか確認したうえで、1回100mgへと増量されることもあります。
また、年齢や症状に応じて使用量が増減されることもあります。
注意点としては、食直前の服用は飲み忘れてしまうことが多い点です。
この場合は、グルコバイを食事前にお茶碗の横においておくことで対処することができます。
グルコバイは上記のような機序で血糖を低下させるため、服用前の食事を工夫することでさらに効果がみられます。
同じ甘いものや炭水化物であっても、ブドウ糖やショ糖の量の少ない食事にすると良いでしょう。
糖の分解を阻害するということは、言い換えればブドウ糖が腸の中で出来ることを防ぐ薬ですので、せっかく防いだブドウ糖を自分で摂ってしまったら何のためにグルコバイを飲んでいるのか分からなくなります。
また、高繊維質の食事は糖の分解、吸収を抑えてくれるため、効果はグルコバイほどでないものの、同様の効果が期待できます。